海を渡らない留学のカタチ。関西大学×法政大学「国内留学プログラム」で得たものとは?

(左から)大津留副学長、LEEさん、白井さん、吉村さん、前田学長、菊池さん、伊藤さん、櫻井さん、吉川さん

もう一度チャンスがあれば、違う環境で学生生活を経験してみたいと思ったことはありませんか。

関西大学では2021年度から法政大学と国内留学プログラムを実施しています。1年または半年間、留学先の大学で学び、そこで修得した単位は所属する大学で単位認定されます。両大学では、コロナ禍で海外留学が制限される中、学びの機会の選択肢を増やし、学生の希望や関心に応じた多様なチャレンジを応援しています。

2022年75日、関西大学でプログラムに参加した学生と、関西大学の学長らとの交流会が開催されました。今年度関西大学へ留学中の法政大学の学生5名と、昨年度法政大学に留学した1名、そして今年度秋学期、同大学に留学予定の1名が集まり、顔を合わせて意見交換をしました。

国内留学はコロナ禍でにわかに脚光を浴びている

プログラム参加の動機は何ですか?


伊藤琴乃さん(法政大学法学部3年次生)


関西大学法学部へ。2022年度春学期に在籍

入学直後からオンライン授業が多く、人との交流がなくて、思っていたような大学生活はありませんでした。そんな時このプログラムを知って「これだ!」と思いました。


菊池晋さん(法政大学法学部3年次生)


関西大学法学部へ。2022年度の1年間在籍

学びの幅を広げたいという動機もありました。関西大学法学部法律政治学科では政治学系の授業が学べる点に魅力を感じて参加しました。事前にシラバスを調べていると、とても興味のある内容の授業があったので、その授業を受講したいとモチベーションの一つになりました。


白井杏佳さん(法政大学社会学部3年次生)


関西大学文学部へ。2022年度春学期に在籍

法政大学では社会学部在籍なのですが、その専攻とは別に興味のある美術を学ぶために関西大学の文学部に来ました。大好きな京都が近いこと、一人暮らしが半年間のお試しでできることも魅力でしたね。


吉川瞭子さん(法政大学現代福祉学部2年次生)


関西大学人間健康学部へ。2022年度春学期に在籍(Zoomで参加)

行きたかった海外留学に行けなくなり、とても残念に思っていました。そんな時このプログラムのことを知り、関西大学でも専攻している地域福祉を学ぶことができるとわかってチャレンジしました。


LEE MIN JINさん(法政大学経営学部3年次生)


関西大学商学部へ。2022年度の1年間在籍
韓国から法政大学に留学中なのですが、留学生仲間から「関東圏と関西圏には違いがある」と聞いて興味を持ち国内留学に挑戦しました。


吉村太我さん(関西大学商学部3年次生)


法政大学経営学部へ2021年度秋学期に留学した

2021度秋学期に法政大学で学びました。僕は関東と関西の違いを知りたいと思いこのプログラムに参加しました。東京や関東圏に興味を持ち、東京に行くしかないと思いましたね。


櫻井萌乃香さん(関西大学法学部3年次生)


法政大学キャリアデザイン学部へ2022年度秋学期に留学予定

私はこの秋から法政大学のキャリアデザイン学部へ留学するのですが、就職志望先が定まったことが参加の動機になりました。マーケテイングやブランディングなど就職後に役立つ知識やスキルが身につく学部で学び、それを活かし東京では就職活動も始めたいと考えています。

それぞれの大学で感じたことは?

吉村さん

法政大学で一番驚いたのは、北は北海道から南は九州まで学生の地元の範囲が広いことでした。さまざまなバックグラウンドを持つ人と出会いとても刺激を受けました。

法政大生たち

「関西大学千里山キャンパスは緑が豊かで驚きました」「法政大学は高層ビルがシンボルのキャンパス。それに慣れていたので、関西大学に来た当初は移動に時間がかかり、授業に間に合わなかったことも」「キャンパスが広くて道に迷いそうになりました」

では、生活についてはどうでしたか?

吉川さん

私は寮生活をしていたので、友達ともコミュニケーションをとる時間も多く、関西人にしかわからない関西の『暗黙のルール』や、関西人の東京に対する印象を教えてもらったり、地域の特色についていろいろ話せたことが面白かったです。

伊藤さん

寮では、日本人以外の留学生も一緒に生活をしていたので、関東関西や国境を越えて、言語や文化をみんなで一体となって楽しむことができ、有意義な時間を過ごしました。

白川さん

私は自転車で関西大学に通学しようと、グーグルマップで確認し20分で通学できる距離に家を借りたのですが、実際生活をしてみるとこの辺りは丘陵地でとても坂が多くて想定外に大変でした。

菊池さん

僕はテーマパークでアルバイトをしたいという希望もあり、今ユニバーサルスタジオジャパンで働きながら、関西大学に通っています。関東ではコロナ禍でテーマパークスタッフの募集がなかったので、こちらに来て希望がかないました。

このプログラムに参加してみて思ったことは?

伊藤さん

一人で勉強していた生活から一気に交友関係が広がり、自分で考えて動くことで未知の文化や風土を知ることができました。言語の壁を恐れず、今後は他国の人と積極的に交流することも目標になりました。関西大学では対面授業が多く、「これが大学生活だと実感できて大満足です」。

菊池さん

政治のシステムや人々の政治に関わる行動に心理学の観点からアプローチする『政治心理学』などの学びが多く、視野が広がりました。いろんな人に出会い社交性や行動力が磨かれたことが収穫だったと思います。

白井さん

知らない土地に飛び込んで、コミュニケーション能力が鍛えられ、新しい交友関係をつくれたことで自信がつきました。今後もいろんなことにチャレンジしていきたいと思います。

吉川さん

私は地域福祉を学んでいます。違う地域に来ると考え方が異なり、そのため思ってもみなかったアイデアが出てきたりすることが分かりました。東京周辺の福祉のことしか知らなかったので、大阪・東京それぞれの社会福祉の抱える課題や新しい発見があったので専攻での学びに生かしたいと思っています。

LEEさん

自分がやってみたいと思ったことを行動に移せたことを、就職活動でもアピールしたいです。

吉村さん

私は、法政大学で経営学を学び、ゼミ形式の授業で仮説を立てて検証する力が問われたのが刺激的でした。さらに「関西人の気質を外から見て肌で感じた」ことが、今後の学びにも生かせると感じています。


交流会後にお好み焼きを食べながら、さらなる交流を楽しんだ

——留学中の思い出・これからの意気込み


伊藤琴乃さん


初めての土地、 初めての異文化交流、初めての寮生活と、今回の留学は初めての体験だらけでした。寮で月1回行われるアクティビティでは、チームでゲームをクリアしていくうち、自然と仲良くなれました。交流に必要なのは、相手を知ろうとする気持ちなんだと学びました。


菊池晋さん


先生が関西弁で授業をされるのに、最初は違和感と少し怖い感じがしたが、徐々に慣れました。東京と大阪の2大都市で学生生活を送るのは得難い経験。テーマパークでアルバイトしたり、あべのハルカスに登って大阪の広さを実感したのもいい思い出です。


白井杏佳さん


関西大学では美術史などを主に学びました。ここは京都が近いので授業で学んだお寺や仏像の実物をすぐ見に行ける環境があるのはよかったですね。サークルの友だちが琵琶湖にドライブに連れて行ってくれたこと、海鮮丼をテイクアウトしてテラスで食べたことなど、思い出がいっぱいできました。


吉川瞭子さん


授業で使う事例が関西弁で書かれていたり、お笑い芸人やコント番組の話で盛り上がっている友人がいたり、常に大阪を感じながら過ごすのが楽しかったです。寮にはたこ焼き器が備えてあり、たこ焼きパーティでは大阪出身の寮生からデザートたこ焼きの作り方を教えてもらいました。


LEE MIN JINさん


韓国の南部地方の出身なのですが、関西の雰囲気が地元とよく似ているんですよね。だからなのか、関西大学での暮らしは過ごしやすいと感じました。日本で就職活動をするつもりですが、この留学でいろんな人に出会い自分を広げられたことをアピールしたいと思っています。


吉村太我さん


大学が違うと、立地や学生の気質などによって受け入れられるサービスが違うのを実感しました。法政大学市ヶ谷キャンパスは都心にあり、学食でも売れ筋が関大とは違う気がしました。関大で学んでいるだけでは気づけなかったことをたくさん学べた、貴重な体験でした。


櫻井萌乃香さん


ここでは学べないことを学んでみたいと思って、法学部とは全く違う学部を選びました。また、法政大学で学んでいる間に東京で就職活動がしたいと思い、3年秋学期というタイミングで留学することにしたんです。住んだことのない場所で学ぶことにワクワクしています。